- 第66代理事長
- 大美 省吾

01危機と現状、
そして未来への希望

世界情勢は新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を経て大きな混乱が生じています。
この国難とも言える状況で、経済的に大打撃を受けており、2021年よりワクチン接種が開始されるも依然感染拡大は止まらず出口が見えない状況にあります。
今後、このコロナ禍であることが当たり前の状態である事を前提とし、それでもなお地域が疲弊しきることなく持続可能な状態であり続ける必要があります。
青年会議所は「明るい豊かな社会」を実現すべくこのコロナ禍でも地域にインパクトを残す事業を展開する使命があります。
坂出青年会議所は1957年産声を上げ65年の月日が流れました。
その間、大きな時代の変革があり良くも悪くもこの国は変わりました。
私達も同じく時代の流れにあらがうことなく常に変化してきました。
昨今では会員減少傾向が顕著にあらわれており、本年は約20名という少ない人数でスタートを切ることになりました。
この少ない人数で地域の「明るい豊かな社会」への実現にコミットメントできるでしょうか。
時代の流れに沿って変化するのではなく、本来は時代に先どって変化する集団であるべき青年会議所の使命は果たせるでしょうか。
できる事をしているこの状態から地域に必要な事をする、という状態へ変革するためにもまずはメンバーの確保が最優先事項であると考えています。
人数が少なくても素晴らしい事業は展開できます。
ただ事業規模や事業数には限界があります。
このコロナ禍はそんなに生易しいものではありません。まずは人数確保が最優先です。そうすることによって地域がコロナ禍であっても疲弊せず経済活動が順調にまわり、また市民の皆様が明るい社会を目指し上を向いて歩いて行けるようになると考えています。
さて、先述したとおり今年は創立65周年の年になります。5年前の創立60周年の際に先輩方が策定された「坂出 JC 未来ビジョン」にはこうあります。
- 「がいな事業を構築する」
- 「どなんかしてやろうという情熱をもつ」
- 「ほんまに求められる事業を展開する」。
さて、ここ数年「がいな事業」を多数展開できているでしょうか。
このコロナ禍を「どなんかしてやろう」と全員が同じ方向に向いていたでしょうか。
実施した事業が「ほんま」に地域に求められているか確認したものがいくつあったでしょうか。
青年会議所活動に対して楽しさを感じていない、青年会議所活動を負担だという話をメンバーから耳にする事があります。
メンバー数が減る、年間の事業数は今までと同じ、結果、一人当たりの負担が増えるというロジックは、「楽しいという感覚」より「しんどい」という感覚が勝るという状況生み出します。
メンバー拡大によって解決し、一人当たりの負担感を軽減することで 1 つの事業に対してより注力でき質が高められるようになり、事業の質の向上を図ります。
その質とは全ての事象に対して後工程があり、それを想像しながら多くの時間と手間をかけて準備をすることで生まれる事業の精度だと考えます。
その結果地域にとって有意義な事業を展開でき、やりがいを感じ、青年会議所活動が楽しくなるというロジックが成立します。
つまり、青年会議所が会員拡大活動をする事こそが明るい豊かな社会の実現につながるのです。
02持続可能な
組織であり続けるために

創設以来坂出青年会議所はその会員数や規模を拡大してきました。ただここ10年を見ると2015年の会員数43名をピークに、減少し続けています。
ここ数年、青年会議所では減少傾向を打破すべくメンバー拡大をするための仕組みづくりに注力してきました。
ただ、社会情勢など外部的要因に大きく影響を受け、その仕組み自体が揺らぐシーンが多くありました。
では会員拡大は毎年失敗をしていたかというと、大幅に成功を収めている年もあります。
過去、その拡大活動を成功させている年に共通するのは「マンパワー」です。
メンバー拡大に注力する理事長や拡大担当委員長の徹底した拡大活動へのコミットメントこそが拡大を成功させてきました。
仕組み作りではなく理事長と委員長の拡大意識の高さが結果に大きく影響すると考えています。
ただ、理事長や拡大担当委員長のみが多くの候補者見つけてくるのは不可能です。
メンバー一人ひとりが候補者を集め、地域の若きリーダーの卵を見つけてこなければ青年会議所は持続可能なものではなくなります。
全員が拡大の意識をもつ、そこは本年度変わらずメンバーの皆様にコミットメントしていただきたい。
03明るい未来のために

青年会議所は独立した組織です。
公益社団法人日本青年会議所は上部団体ではありませんし、自治体や各種団体、各種企業にも忖度をする必要のない組織です。
そんな私達の強みを前面に出して地域の宝である子供たちにコミットメントする、これは坂出青年会議所の使命です。
周りの人たちの顔色をみたら触れることのできない、でも本当は伝えたいと思っている事柄を青少年事業を通じて子供たちに伝え、そして学ぶ機会を提供することができれば、将来子供たちの未来は明るくなり、結果地域を担う世代の形成に繋がります。
さらに事業構築、事業実施を通して新入会員の教育に注力する必要があります。
坂出青年会議所の新入会員が青少年事業を通して青年会議所活動が楽しいと感じられる状況を作る事も青年会議所の明るい未来を作るために必要です。
04次の時代に想いを繋げる

1957年に産声をあげた私達が坂出市・宇多津町・綾川町においてまちづくり・ひとづくりを行う事業を通して活動できたのは、65年の歴史を連綿と紡いでくださった先輩方、ご指導ご鞭撻をいただきました関係諸団体をはじめとする多くの皆様のおかげです。
この感謝の気持ちをこの節目のタイミングでお伝えしようと考えています。
また、創立60周年より5年間を坂出青年会議所メンバー自身が振り返り、創立70周年に向けて質を高める機会とします。
今後も「青年会議所の進むべき道」「地域に必要とされる青年会議所」を考え全力で活動し、引き続き先輩や関係諸団体の皆様に引き続きご支援をいただけるよう頑張っていきます。
05地域の皆様と
共に歩んでいく

坂出青年会議所がおこなってきた事業の中で一番歴史のあるものが坂出市民大学です。
坂出市の市民の皆様に文化意識の醸成、学びの機会の提供をさせていただいた実績があります。
現在コロナ禍において市民の皆様は文化醸成というフェーズにはなく日々の生活に追われている状況にあります。
このような状況であったとしても文化のかおり高い「まちづくり」創出のための助力となる事業を展開することは、青年会議所の使命であると考えています。
本事業を通して青年会議所メンバーはもちろん、市民の皆様にも「楽しい」と思える機会の提供を行います。
そして坂出市民大学にならんで市民の皆様に認知をいただいている事業にさかいで塩まつりがあります。
本年はコロナ禍である事を前提とし、さかいで塩まつりのお祭りという形式をとった事業がどこまで地域にインパクトを与えられるのか、またそのあり方について考えつつ、実行委員会の皆様とともに未来について検討をする機会を設け、先輩や関係諸団体の皆様との繋がりをより強固なものにしたいと考えています。
その結果コロナ禍であったとしても質の高い事業を提供でき、結果地域の皆様にも「楽しい」と思える機会を提供ができると考えます。
06青年会議所の友情

本年は公益社団法人日本青年会議所四国地区香川ブロック協議会の会長を輩出しております。
日本青年会議所の活動を坂出青年会議所により伝播しやすい環境にあります。
もし四国に未曽有の大災害が起きたらどうでしょう。
全国の青年会議所約3万人の友が私達の声に反応をし、その手を差し伸べてくれることでしょう。
事実、私達は過去に友たちの声に呼応すべく災害の現地支援や義援金支援と多くの活動をしてきました。
坂出青年会議所として災害ネットワーク組織図を策定し、さらに本年は他の地域の青年会議所と災害時に連携するシステムを導入することでよりその友情を強固なものとし、その結果、私達の地域の災害時の支援をよりよいものになるようにします。
本年は香川ブロック協議会の活動に、会長輩出LOMとして全力でコミットメントし、その友情を確かなものにする大切な年だと言えます。
同様に四国地区協議会、日本青年会議所の声にも積極的に呼応し、より学びの大きな一年にしましょう。
07最後に

本年はまず坂出青年会議所は何より会員拡大を目指します。会員拡大が成功した結果、青年会議所の事業の質が向上、そして地域に大きなインパクトを与える事のできる組織へと昇華します。
是非多くの仲間と質の高い活動を通して青年会議所生活を楽しく感じられる状況を作り、地域の発展に寄与できる存在であり続けよう。